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メルセデス・ベンツ 500E '92 [メルセデス・ベンツ]

【メルセデス・ベンツ 500E】

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1990年10月に発表された500Eはミディアムクラス(W124)をベースにメルセデスとポルシェが共同開発した本格スポーツセダンである。1992年まではポルシェの工場で生産の一部が行われ、現在でも
メイド・イン・ポルシェの500Eはコレクターズアイテムとして人気が高い。
今回登場するのはまさにその92年モデルのカタログである。


カタログは全14ページ。
500EはW124の中でも別格扱いとされ、カタログはミディアムクラスのものとは分けられて専用のものとなっている。当時のメルセデスにとって500Eがいかに特別なクルマであったかを物語っているようだ。

○炎の情熱。絹の優美。

500Eのキャッチコピーとなったのが「ファイヤーアンドシルク」。本国版のカタログでは表紙に大きくキャッチが載っているが、日本版のカタログでは見開きに乗っている。

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「炎の情熱」はハイパフォーマンススポーツカーを、「絹の優美」は高級サルーンとしての品格を表していて、500Eが相反する2つの要素を見事に両立していることをアピールしている。

カタログ中の「すべての性能において最高の水準を要求する人に、かつてない満足をお約束します」という下りはメルセデスの500Eに対する絶大な自信をうかがわせる。
 
500Eはポルシェの工場で生産の一部が行われたが、その生産工程は、まずメルセデスで生産されたボディやシャーシが陸送でポルシェの工場に搬入され、そこでエンジンや足回りの組みつけ等が行われた後、再度メルセデスの工場で残りの工程が行われるといったものであった。このように非常に手の込んだ生産工程で1日当りの生産数はわずか12台程であった。なおポルシェでの生産ラインは959と共通。


当初、ポルシェは開発だけを委託されていたが、経営状態が芳しくなかったポルシェを救済する為に生産の一部が委託されたと言われている。この生産体制は92年まで続いたが、93年以降の500Eはメルセデスの工場でのみ生産が行われている。94年から名称はE500に変更される。

このような伝説ともいえるエピソードに彩られた500Eだが、カタログ上ではポルシェとのことについては一切触れられていない。それがかえって500Eのエクスクルーシブ性を高めている気がする。



○エクステリア

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500Eのエクステリアは一見するとW124そのものだが、SL(R129)用の5リッター、V8エンジンや足回りをW124に搭載するにあたって、フロント部分はSLのコンポーネンツを利用した完全専用設計となっており、ワイドトレッド化によってオーバーフェンダーが備えられた。


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オーバーフェンダーとフォグランプ内蔵のフロントエアダムを備えた500Eの迫力に満ちたフロント周り。
レンズカットも通常のミディアムクラスのものとは異なっている。


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拡大されたオーバーフェンダーがよくわかる上からのカット。300Eと比較すると全幅は55mmほど拡大されている。



○インテリア


500Eのインテリアは基本的にはW124と変わらないが、コーナリングなどのスポーツ走行に適したスポーツ・シートや自動で温度調節が可能なクライメートコントロールなど装備が充実している。ステアリングについては通常のW124モデルよりもひとまわりコンパクトなタイプになっている。

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シート材質はファブリックが標準で本革はオプション。ウッドパネルはウォールナットウッドが奢られる。なお、日本仕様は運転席・助手席ともにSRSエアバッグが標準装備となっている。


また500Eは容量がアップした触媒や排気管を納める為にフロアトンネルが拡大されたことにより、乗車定員は4名となっている。後席座席の中央部分にはウォールナット製のコンソールボックスが装備されている。


○セーフティ

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「シャーシはエンジンよりも速く」というメルセデスの思想は500Eにも受け継がれている。
最高出力330psを発生する5.0リッター、V型8気筒DOHCエンジンの巨大なパワーを受け止める為に500Eのシャーシは徹底的に強化され、ブレーキも制動力のアップを目的にブレンボ製のキャリパーが標準搭載されている。


ABSはもちろんのこと、車輪のスリップを防止するASR(アクセレレーション・スキッドコントロール)やレベルアジャストメントなども装備され、優れた操縦性と高度な安全性を実現している。



○パワーユニット

500Eに搭載されるのは500SL(R129)や500SEL(W140)などにも使われる119型と呼ばれる5.0リッター、V型8気筒DOHC32バルブエンジンである。バリアブル・バルブタイミング機構が採用され、4バルブテクノロジーを駆使して開発されたエンジンは最高出力330ps、最大トルク50.0kgを発生する。


エンジン自体はSクラスと同じものであり、チューニングカー的な性格を有しているものでもなければ、レーシングエンジンのように高回転なものでもない。500Eのハイパフォーマンスなスポーツ性は、エンジンそのものではなく、このエンジンをミディアムボディと組合せてしまったことと、ポルシェが造り上げた絶妙な足回りにある。

同じエンジンでも2トンを超えるSクラスに搭載されるのと、1700kgしかないミディアムクラスに搭載されるのとではだいぶ印象も違ってくる。

なお、生産がメルセデスの工場に移管された93年以降のモデルでは、燃費向上を目的として、エンジンマネジメントが変更され、最高出力325ps、最大トルク49.0kgと92年モデルと比べると若干パワーダウンする。またダンパーやキャリパーなどもポルシェで生産されていた時のものとは違う銘柄に変更される。こういったことから92年モデルの500Eは特に人気がある。


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500Eは他のW124モデルに先駆けてニューデザインの8穴ホイールが採用されている。




○本国版カタログ
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こちらは本国版カタログ。
黒地に赤文字で「FEUER UND SEIDE」(ドイツ語でファイヤーアンドシルクを表す)と書かれた精悍な表紙。

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中身に使われている写真などは日本仕様と大きくは変わらない。



◆◆◆◆◆◆◆◆データベース◆◆◆◆◆◆◆◆

【メルセデス・ベンツ 500E】

■500E
車両形式:E-124036
エンジン形式:119
エンジン種類:DOHC V型8気筒 32バルブ
総排気量(cc):4,973
ボアx ストローク(mm):96.5×85.0
最高出力PS/rpm:330/5,700
最大トルク kg・m/rpm:50.0/3,900
燃料供給方式:LHジェトロニック
ミッション形式:シフトロック付き4速A/T



●ボディカラー/サッコパネル対照色 (本国オーダー色含む)

ブリリアントシルバー(744)/アトラスグレー(181)
アンスラサイトグレー(172)/マッスルグレー(176)
パールグレー(122)/アルトグレー(700)
パールブルー(348)/アンドラブルー(301)
ノーティカルブルー(929)/アンドラブルー(301)

ブルーブラック(199)/アルトグレー(700)
スモークシルバー(702)/マッスルグレー(176)
アルマンダインレッド(512)/ナヴァラレッド(521)
クリスタルグリーン(256)/トロピカルグリーン(856)
マラカイト(249)/トロピカルグリーン(856)

ベリル(888)/ラゴ(250)
ボーナイト(481)/バイオレットグレー(166)
インパラブラウン(441)/チンチラ(477)
パジェットレッド(587)/ナヴァラレッド(521)


●インテリアトリム&カラー

・ウッドパネル
 
 ウォールナットウッドパネル

 
・シート素材

 ファブリック・レザーコンビ(標準)
 本革(オプション)


・シートカラー (本国オーダー色含む)

 ブラック(071/271)   
 ブルー(072/272)   
 ブラジル(073/273) 
 クリームベージュ(075/275) 
 グレー(078/278) 

 ※カッコ内はカラーコードでそれぞれファブリック/本革の順


参照:メルセデス・ベンツ 500E カタログ(1991年12月版)


◆同世代のメルセデスたち

メルセデス・ベンツ ミディアム・クラス(W124)
MB W124a-20.JPG


メルセデス・ベンツ 190クラス(W201)
MB W201a-16.JPG






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